EP vol.3 手紙
先生に呼ばれて職員室から戻ってきたら真琴が居ない。
遙:(どこに行ったんだ?待ってるって言ったのに!)真琴!!真琴!!
真琴の名前を叫びながら校舎のあっちこっちを探してもなかなか見つからない。募る不安に胸が詰まってうまく呼吸が出来なくなる。
校舎裏に出ると隅に真琴の姿が見えた。
遙:っ、おい、真琴!お前、ここで何してるんだ?探しただろ!(何かもっと言おうとしたが真琴の傍に女の子が立っているのに気づく。その子をきつく睨みつきながら)
お前は何?
女の子:え、ええっと、私…
遙の形相にびっくりして口ごもる女の子の前に真琴がすーっとかばうように立った。
真琴:ちょっとハル、落ち着いて?(後ろをチラッと見て)xxさん、もういいよね?
女の子:は、はい。すみませんでした…
女の子は一度遙の方を見て校舎の方へと走って行く。その後姿を真琴は無表情で見送ってから視線を遙に戻すと、そこには泣きそうな顔が、信じられないという瞳が真琴を見上げていた。
遙:あの女はナニ?お前、女が出来たのか?! (真琴の制服の襟を掴みながら)
真琴:ううっ、ハル、手、離して?ちゃんと説明するからっ
遙:うるさい!聞きたくない!あぁ、そっか、あの、女、あれを殺せば済む話か。(叫ぶように言い捨てると掴んでいた真琴の襟を放して校舎の方に消えた女の子の方へと歩き出そうとする)
真琴:待ってよ、ハル!(遙の腕を掴んで自分の方に引き戻す) 落ち着けって!
遙:離せ!アレが消えれば真琴はまた俺に戻ってくるだろ?
真琴:(暴れる遙を強く抱きしめながら)ハル、ハル、遙!お願いだからオレの話聞いて。大丈夫だよ、大丈夫…
真琴はいつの間にか泣いてる遙の背中を大きな手であやすように擦りながら何度も大丈夫と耳元で囁いた。
真琴:ハル…少しは落ち着いた?
遙:……(小さくうなずく)
真琴:これ、見て。(ポケットの中から淡い色の封筒を取り出して遙に渡す)
遙:…な、にこれ。やっぱりあの女、
真琴:(また怒る遙の鼻を軽くつまむ)もう!ちゃんと見てよ、封筒の裏側
遙:……(封筒の裏側を見て)七瀬遙…
真琴:そ、オレじゃなくてハル宛だよ。ハルに渡してくれって頼まれてたんだ
遙:こっんなの、(封筒ごと破く)いらない、お前もこんなの受け取るな
真琴:うん、これからはそうするよ。(まだ濡れている遙の瞳に小さく口付けしながら)ごめんね、ハル。もう泣かないで
遙:…泣いてない
真琴:ふふっ、もう帰ろっか
遙:(コクリ)
真琴:(遙の手に自分の手を絡ませながら)泣かせたお詫びにアイスおごるよ
遙:…だから泣いてなんていない!
真琴:(にっこりと笑って)はいはい、ハルは泣いてません~
EP vol.4 アイス
少しずつオレンジ色に染まっていく空と海が美しい海辺の道を二人でゆっくりと歩いていた。
真琴:(アイスバーを二つに割ろうとしたが、失敗して片方が大きくなった)あーちょっと失敗。大きい方ハルが食べて、はい。
遙:小さい方でいい。…それよりお前何考えてた?
真琴:うん?(アイスを遙に渡しながら)
遙:(渡されたアイスじーっと見つめる)こんな風になるのはいつも何か考えてる時だろ
真琴:え、えっと、それは… (見上げてくる遙の目からちょっと視線を逸らす)
遙:何?また何か隠してるのか?(真琴の前に立ってムッとした表情で見上げる)
真琴:またって…うっ、………はあ~ わかったよ。その、ハルのこと考えてたらつい、
『泣いてる顔がすごく可愛かったからとは絶対言えない…』
遙:(眉をしかめながら)何それ。お前、隣に俺がいるのに頭の中の’俺’なんかに気を取られていたのか?
真琴:ハル…
遙:もっと俺の方を見ろ。そんな死んでるのか生きてるのかわからない記憶より今の俺を――
真琴:ハル!!(急に遙を抱きしめる)あーもう可愛い!!(頬をスリスリ)
遙:………可愛い言うな
真琴:ふふ、ごめんごめん。これからはハルと一緒にいるときは他のことは考えないようにするよ。
『そもそもハル以外のことは考えたことも無いけどね』
遙:うん……アイス、落ちた
真琴:オレの一緒に食べよ?
遙:(コクリ)
遙:(コクリ)
真琴:(遙の手に自分の手を絡ませながら)泣かせたお詫びにアイスおごるよ
遙:…だから泣いてなんていない!
真琴:(にっこりと笑って)はいはい、ハルは泣いてません~
EP vol.4 アイス
少しずつオレンジ色に染まっていく空と海が美しい海辺の道を二人でゆっくりと歩いていた。
真琴:(アイスバーを二つに割ろうとしたが、失敗して片方が大きくなった)あーちょっと失敗。大きい方ハルが食べて、はい。
遙:小さい方でいい。…それよりお前何考えてた?
真琴:うん?(アイスを遙に渡しながら)
遙:(渡されたアイスじーっと見つめる)こんな風になるのはいつも何か考えてる時だろ
真琴:え、えっと、それは… (見上げてくる遙の目からちょっと視線を逸らす)
遙:何?また何か隠してるのか?(真琴の前に立ってムッとした表情で見上げる)
真琴:またって…うっ、………はあ~ わかったよ。その、ハルのこと考えてたらつい、
『泣いてる顔がすごく可愛かったからとは絶対言えない…』
遙:(眉をしかめながら)何それ。お前、隣に俺がいるのに頭の中の’俺’なんかに気を取られていたのか?
真琴:ハル…
遙:もっと俺の方を見ろ。そんな死んでるのか生きてるのかわからない記憶より今の俺を――
真琴:ハル!!(急に遙を抱きしめる)あーもう可愛い!!(頬をスリスリ)
遙:………可愛い言うな
真琴:ふふ、ごめんごめん。これからはハルと一緒にいるときは他のことは考えないようにするよ。
『そもそもハル以外のことは考えたことも無いけどね』
遙:うん……アイス、落ちた
真琴:オレの一緒に食べよ?
遙:(コクリ)
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